2022.11.16 掲載
茨城県からは8枚の壁新聞が届いたよ!
今週は4枚の壁新聞をご紹介★ 久松師範よろしくお願いします。
茨城県 その1
水戸市「逆川こどもエコクラブ」
③ SDGs |
⑤ SDGs |
⑦ SDGs |
逆川こどもエコクラブ①の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
涸沼の生き物のようすが、一目でわかるような壁新聞にまとめることができましたね。涸沼は、2015年にラムサール条約に登録されましたから、いろいろな形で涸沼の保全に取り組んでいます。壁新聞にまとめて、多くの人に涸沼の自然を知ってもらうことも、保全の取り組みのひとつとなりますね。
涸沼には、たくさんの生き物が生息していることが、よく分かる壁新聞です。特に若宮川で観察できた魚などを示したところは、自分たちで調査した内容ですから、説得力があります。胴長をはいて網ですくう様子も、写真があったのでよくわかりました。それから、見ることができる野鳥を、写真で示してくれたのも、分かりやすかったです。その中で、オオワシの存在は気になります。現在の様子も知りたくなりました。
まとめには、「泳げるほどきれいな湖にもどしたい」と記されていました。かつて涸沼には湖水浴場がありました。実現は不可能ではないと思います。みんなの力で、かつての涸沼を復活させてほしいと思いました。
とっておきのゴシドウ★
子供たちの手でまとめられた壁新聞に感心しました。自分たちが若宮川で調べた結果のほかに、文献などの資料を参考にしながら、涸沼で観察できる種数を示したり、涸沼で特徴的な昆虫を調べたりしたことも、よかったと思います。
一方、もう少し知りたい情報もありました。若宮川での調査の様子や、オオワシの現在の様子などです。観察できた結果だけではなく、全体の様子なども知りたい情報です。また、新聞などでも話題になったオオワシの様子などは、やっぱり興味ある内容ですね。自然は、日々変化していますから、いつの情報であるかはとても大切になります。そうすると、調査の日付や、文献などで調べた際はその出展などを記しておくことも重要です。いつの情報かを記すだけで、よりリアルな新聞になると思います。次の作成時には、気にかけてみてください。
地域事務局からの応援メッセージ【水戸市】
鳥類、魚類、植物、種類ごとに、涸沼に住む主物がまとめられていて、これから涸沼を知る人や、今までよく知らなかった人が見たとき、興味を持ち易い新聞だと思います。
逆川こどもエコクラブ③の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
インパクトのある素敵な壁新聞に仕上げることができました。ムササビの保全活動は、逆川こどもエコクラブの新しい取組として位置付けるのもできそうですね。
さて、とても印象に残ったのは、実物大のムササビのイラストです。中央に配置され、壁新聞の内容を一目で印象付けることができています。イラストを取り囲むように、ムササビの生態を紹介してくれました。分かりやすい見出しと簡潔な説明で、読みやすさも感じられました。写真やイラストを使っての説明も、効果的でした。特に、「目撃情報」や「何を食べる?」では、自分たちが集めた情報を紹介していて、地道な活動に裏打ちされた壁新聞であることも感じられました。
個人的には、“スズメバチはムササビを襲うことがある”ということを知り、ちょっと驚きました。
全体的にうまくレイアウトされた壁新聞になったと思います。分かりやすくまとめることができました。
とっておきのゴシドウ★
ムササビの生態がとても分かりやすく紹介されたと思います。実物大のイラストは、特に効果的だと思いました。小さなムササビが、手足を広げると大きく見える様子が伝わりました。
ところで、茨城県内でのムササビの調査記録は、あまり見かけません。社寺林などの記録がありますが、茨城での生態は調査が進んでいないのが現状です。水戸でのムササビがどのように暮らしているのか気になります。この壁新聞をきっかけに、ムササビの生態が少しでも解明していくといいなと思いました。ムササビは夜行性なので、直接観察することは難しいと思いますが、フィールドサインなどのいろいろな情報を集めることは可能です。水戸で調査が進むことを期待します。
「ムササビを守るために」では、保全の道筋が示されました。水戸での現況を把握し、より具体的な活動につながるように、方策を考えていってください。期待しています。
地域事務局からの応援メッセージ【茨城県】
日頃から自然観察や生き物調べを熱心に行なっていることが分かる壁新聞でした。 茨城にもムササビが生息していることともに、ムササビの生態について詳しい 図や写真・解説が読者に内容が分かりやすく伝わる壁新聞になっています。 今後もムササビの生態や新い発見の情報を楽しみしてしています。
逆川こどもエコクラブ様の活動を応援しております。
地域事務局からの応援メッセージ【水戸市】
大きなムササビの絵が読者の目を引くと思います。ムササビの生態だけでなく、茨城にも住んでいること、モモンガとの違い等読者に新しい情報を教えてくれます。
逆川こどもエコクラブ⑤の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
千波湖にビオトープをつくったことによる変化の様子を、簡潔に分かりやすくまとめてくれました。中でも「生息する生物の変化」として、ビオトープをつくる前と後との様子を並べて記事にした点は、とても分かりやすいと思いました。アオコが漂っていた湖面が、水質が改善してたくさんの魚が見られるようになった様子は、印象的ですね。皆さんの活動の成果だと思いました。
活動を写真入りで紹介してくれたのも、様子がよく分かりました。ここでもビオトープを整備した時と、2か月後の風景を対比して説明してくれました。環境の変化がよく分かり、読者にビオトープの意味を訴えるのに効果的な記事となりました。
全体的には、項目ごとに台紙の色を変えたりしたのもよかったです。読者にどう見てもらうか考えて紙面を構成することが大切ですね。これからの活動も期待しています。
とっておきのゴシドウ★
項目ごとに見出しを付けたり、台紙を色分けしたりして、見やすい壁新聞に仕上がったと思います。写真をたくさん使って、活動を報告してくれた点も、読者としては分かりやすかったと思います。
全体的に見やすい壁新聞としてまとめることができましたが、理科の自由研究の掲示物のまとめ方に似ている面もあります。壁新聞ということを、少し意識するとよりグレードアップすると思えるので、ひとつの改善点をあげてみましょう。それは、見出しのつけ方です。「ビオトープを作ると生物は…」などは、その項目内容が予想できるようなタイトルになっています。しかし「予想」や「考察」は、研究のタイトルといった感じがします。記事の内容をコンパクトにまとめた見出しにするだけで、より壁新聞らしく変身すると思います。次の機会には、少し気にかけてみてください。
逆川こどもエコクラブの千波湖での活動は歴史がありますね。引き続きの活動を期待しています。
地域事務局からの応援メッセージ【水戸市】
考案から始まっている点がとても読み易いです。研究や調査が何を目的にしているか、読者に理解してもらい易い構造で、結果も簡潔にまとめられていると思います。千波湖全国3kmがビオトープで囲まれたらどんな風景になるか楽しみです。
逆川こどもエコクラブ⑦の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
英宏の泉にホタルが復活する経緯は、これまでたくさんの報告がされてきました。今回は、それらを簡単におさらいし、この5年間のホタルの発生状況を振り返ることから、千波湖周辺の現状を報告してくれました。
ゲンジボタルとヘイケボタルの発生状況の経年変化をグラフで示してくれました。場所による発生数、個体数の増減が一目でわかるものとなり、現状が理解できました。ゲンジボタルとヘイケボタルで好みの環境が違うこと、場所により発生数が大きく異なることなどが分かってきましたね。ホタルの流れを再生してから、地道に調査してきた成果のあらわれだと思います。
また、逆川ではヘイケボタルが、英宏の泉ではゲンジボタルが多い原因を追究してくれました。原因は一つだけではないと思いますが、これから環境をどう維持していくかを考える指針にもなるように、環境調査を続けてどのような環境を造っていくかを考えていってください。
とっておきのゴシドウ★
英宏の泉で、ホタルが復活する経緯が、簡潔にまとめられたと思います。そして今回の壁新聞では、栄宏の泉の様子に加え、千波湖周辺を広く見た場合のゲンジボタルとヘイケボタルの発生状況を把握しようと試みました。そのことを考えながら、紙面の構成を考えてみたいと思います。
内容で特にこだわった点は、逆川ではヘイケボタルが、英宏の泉ではゲンジボタルが多数出現することだと思います。そうすると、逆川と英宏の泉の環境の違いを比べたくなります。今回の紙面に、逆川と英宏の泉の様子が対比されていれば、よりホタルの発生環境の違いを浮かびだせたと思います。同じような条件で比較することを心掛けると、自然を見る目が磨かれてきます。
新聞の構成としては、本文に入るまえに「この記事にはこんな内容が書かれていますよ」と理解を助けるためのリード文を記すことがあります。今回の壁新聞にも、リード文が付されていると、全体の内容を速く理解できそうです。次回、まとめる際の参考にしてください。
地域事務局からの応援メッセージ【水戸市】
平面の新聞を立体的に使う工夫が面白かったです。 表題や各項目も、見やすくデザインされ、クイズの答えが裏面に載っているところは、立ち止まって読んでみたいと思いました。
久松師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
茨城県 その1
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