2015.10.14 掲載
青森県は7枚のかべ新聞の応募があったよ!その中からHEP21エコクラブさんをご紹介。
今週は岡本師範です。よろしくお願いしまーす!
HEP21エコクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
HEP21エコクラブのみなさんが作った「ぼくたちとだんぶり池の仲間たち」かべ新聞は、メンバー一人一人が感じたこと、気がついたこと、発見したことを絵もいれて書いてある、とてもすばらしいかべ新聞です。文部科学大臣賞にふさわしい新聞になっています。
何が、どこがすばらしいか、を書きます。
一つ目は、メンバーぜんいんが参加して、一人一人が自分の手で新聞記事を書いています。だれかがまとめて書いたのではありません。エコクラブかつどうとして、みんながせっきょくてきに参加し、かつどうしているようすがとてもよく分かります。小学校1年生、2年生、3年生でもこんなにすばらしいかつどうができるのですね。そして記事を書けるのですね。
ビックリしました。
二つ目は、水をテーマにしてまとめて書いてあることです。4つのかつどうを楽しみましたが、つねに水のことをわすれずに、pHとでんどう度をはかって水のじょうたいがどうなっているのかを考え、かんさつして発見したこと、気がついたことを書いてくれました。水は私たちのみぢかにあり、たいへんなじみのあるものですが、今回のかつどうをしてみて、いろいろと変化があることが分かったと思います。
三つ目は、新聞のまわりに何月何日にはかったデータをみると、とてもたくさんはかったことと、1年間をとおして気長に、そして毎週のようにはかったみんなのどりょくとかつどうをつづけたことがとてもすばらしいです。
四つ目は、水のことだけではなく、しょくぶつの葉っぱのこともよくかんさつしました。生き物についても、冬毛のことや虫のしゅるいやオスとメスのちがいや、鳥のこともよくかんさつしました。だんぶり池たんけんたいが春、秋、冬の生き物をよくかんさつして、考えたことがまとめてありました。みんなの生き物の見方がとてもおもしろいですね。
メダカのじゅうたん、スイミングのせんしゅのようなアマガエル、さるがどうろをはしったあとには、まめのたべかすがいっぱいあったよ、クルミの木がひつじのわらっている顔やかなしそうな顔に見えたよ、などなど。おとなの人には気がつかないことをみんなは、よくかんさつしましたね。オオウバユリのたねの落ち方にきょうみをもったともだちもいました。しょくぶつのたねがどうやって落ちるか、かんさつしてみると、いろいろとおもしろい落ち方に気がつくと思います。たんぽぽのたねは、風でとんでいく、オナモミのたねはどうぶつの毛にくっついていく、モミジやカエデのたねのとびかたは?鳥が食べてふんとともにたねが出るなど、おもしろいやり方で種をとおくへ運んでいることも調べるとよいと思います。
水のpHをはかって、いろいろなことを考えましたね。pHが7のときが水は酸性(さんせい)でもなく、アルカリ性でもなく、中性(ちゅうせい)といいます。みんなは酸性、中性、アルカリ性とはどういうのかをすでに勉強し、教えてもらったと思います。pHをはかって、数字が7より小さい時は、酸性といいます。7より大きい時はアルカリ性といいます。みんなが酸性雨というのにきょうみをもって、pHが5.6より小さい時が酸性雨と考えました。
pHが5.7や5.9あるいは6.1は7より小さいので酸性ですが、5.6より大きいので、は酸性雨とはいいませんね。どうしてでしょうか?空気の中にあるにさんかたんそ(今、ちきゅうおんだんかでちゅうもくされているガスです)は、水によくとけますので、雨ににさんかたんそがとけてpHが5.6になり酸性になります。でもこの雨は酸性雨とはいいません。じどうしゃやこうじょうのえんとつからでるはいガスにふくまれている、ちっそさんかぶつやいおうさんかぶつが雨にとけると、pHが5.6以下になります。そうです、pHが5.6より小さい雨にはよごれたガスがとけています。みんながはかった雨はpHが5.6以下の酸性雨が多かったようですが、なぜ、青森県で酸性雨が多かったのだろうか?
みんなはどう考えていますか?
川の水のもとは雨の水ですが、どうしてpHが7前後で中性だったのでしょうか?川として流れていく間にいろいろな鉱物(こうぶつ)がとけます。これら鉱物はアルカリ性のものなので、雨で酸性になった水を中和(酸性とアルカリ性がはんのうすること)して、pHが7前後になります。
水のpHをはかる時に、なぜ、ともあらいをするのでしょうか?ごみがついているかも知れませんね。前にはかった水がのこっているかも知れません。あるいは、前にはかったみずにとけていたものが、いれものにのこっていることも心配です。そこでみんながちゃんとやっている、ともあらいをするのです。はかりかたのきそがみんなはできていることに感心しました。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
さいごに、水のpHのすうじは、なんかいはかったすうじのへい きんですか?できれば、同じ水を3つに分けてpHをはかって、へいきんを出すようにすると良いです。1回だけだともしかしたら、まちがったすうじになるこ とがあります。3つの水のpHをはかって、全部のすうじをたしざんして、3でわりざんをするようにすると、へいきんが出ます。すうじのたしかさがましま す。すでに、そうやっているのであれば、とってもすばらしいことです。
でんどうどのちがいは、どうしてでしょうか? さきほども書きましたが、川の水には鉱物がたくさんとけているので、でんきのとおりやすさが大きくなります。海の水や人工海水はしょっぱいですよね。塩が たくさんとけているから、でんどうどがとてもおおきくなりますね。りんごジュースもおいしいです。すっぱい味があることは、酸性のものがとけていることで す。でんどうどが大きくなります。
温泉水のすうじがおかしくないですか?温泉水には鉱物(こうぶつ)がたくさんとけているので、でんどうどが27というのは、ちょっと小さいかなと思います。でんどうどはもっと大きくなかったですか?
HEP21 エコクラブのかつどうとまとめたかべ新聞は、とてもすばらしいです。ていがくねんのこどもは、でんどうどやpHのすうじがどうして、そうなったかはむずかしいですので、ていねいにそくていすることをがんばることがりっぱです。高学年のこどもたちは、なぜ?このようなpHのすうじになったのか?どうしてでん どうどのすうじがこのようになったのか?というぎもんをもってかつどうをするとよいと思います。
来年は、どんなかべ新聞がとどくのか、とても楽しみです。
岡本師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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