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【壁新聞道場!】たのもーーーう!青森県 後編(下長中エコクラブ)

2013.09.20 掲載

青森県は10枚のかべ新聞の応募があったよ!前編と後編に分かれているよ!後編では八戸市「下長中エコクラブ」さんから届いた7枚のかべ新聞をご紹介します!
今週は漆原師範です!お願いしまーす。

八戸市「下長中エコクラブ」①
コオイムシと環境の関連性
八戸市「下長中エコクラブ」②
馬淵川の水質について
八戸市「下長中エコクラブ」③
馬淵川の水質調査
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八戸市「下長中エコクラブ」④
地球温暖化について
八戸市「下長中エコクラブ」⑤
水質調査と水質改善方法
八戸市「下長中エコクラブ」⑥
風の流れ方について
八戸市「下長中エコクラブ」⑦
紙の利用法や減量
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☆かべ新聞をクリックすると大きな画像で見られるよ☆

下長中エコクラブさんへ

青森県八戸市立下長中学校エコクラブの皆さん、こんにちは。クラブのメンバーがテーマに分かれてまとめてくれた壁新聞、どれも力作です。さすが中学生の作品、どれも読者のことを考えて読みやすくまとめてあります。どれを先に読もうか迷うくらい、どの壁新聞も魅力的で、内容を欲張らずにきちんと整理してあります。これからもクラブの活動を通し、仲間と協力しながら壁新聞をたくさん発行してください。期待していますよ。

では、それぞれの壁新聞について、感じたことをコメントします(壁新聞道場では「ゴシドウ」と呼びます)。皆さんが中学生ということを意識して、少し辛口の(きびしい)ゴシドウを書きますよ。ゴシドウを読んでめげずに、これからの参考にしてくれるとうれしいです。また、私が疑問に思ったことや知りたいことをクエスチョンしますよ。

①のコオイムシの新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

コオイムシの生態を通して環境のことを考えてくれました。コオイムシを指標生物(環境を測るモノサシになる生物)に選んだことは高く評価できると思います。どうしてコオイムシを選んだかも書いてくれるとなおよかったと思います。

農家の方々が生きもの(私はこう書くのが好きなので、この文字を使いますね)と共生している様子を「コオイムシ」を通して調べた、努力の壁新聞です。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

農家の方々がコオイムシを含む生きものを守るために、いろいろな工夫をしていることを皆さんは発見しました。素晴らしい発見です。その発見は「自分たちも同じような努力をしよう」という前向きな発想を生みだすきっかけになりました。皆さんにできる努力とは、どんなことでしょう。それも書いてくれるとさらによかったと思います。
田んぼのなかで繰り広げられる生きものの食物連鎖(食う・食われるの関係)、食物連鎖を調べてみるとさらにいろいろなことがわかると思います。コオイムシはその食物連鎖のどのあたりに位置しているのかな。私はとても興味があります。機会があれば調べて、ぜひ教えてほしいです。


②の馬淵川の水質についての新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

馬淵川の水質調査について、とても詳しくまとめてくれた壁新聞です。読者が知りたいこと、すなわち、調査方法、調査結果、結果に対する考察を順序よく並べてあるので、読んでいてすっきりと理解できます。

得られた数値を表にまとめてくれてあるので、比較しやすいです。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

水質調査の指標としていろいろな数値を選びました。私は元化学の先生だったので、気になるところを指摘しますね。次から直して使うとよいと思います。pH(PHではなくpHと書きます)、COD、DO、NH-N(NH4ではなくNHと書きます)、PO4(PO4ではなくPO4と書きます)、どれも水質を調べるうえで大切な数値です。これらの数値が、大きいとどうなのか、小さいとどうなのか、どれくらいだとどうなのか(数値がいくつならどんな生物が住めるのかなど)、読者に対して解説を加えてくれるとよかったですね。

馬淵川の水質を今より悪化させないために、自分たちにできることは何なのかを考えてくれたところも素晴らしいです。ぜひここで考えたことを実践してください。

水の汚れを取りのぞくために使い捨てカイロを使う実験はおもしろいですね。今回は期待するような結果が得られなかったようですが、次回への課題として、ぜひ使い捨てカイロの効果についてまとめてみてほしいです。

※化学記号について、ブラウザによっては『 NH4-N 』『 PO4 』の『 4 』が上付きで表示される場合がございます。
下付きが正しく、漆原師範は「下付きが正しいよ!」とみなさんに伝えています。 表記画像 ののの

③の馬淵川の水質調査の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

②のグループと同じ馬淵川の水質について調べたのですね。皆さんの壁新聞も調査方法、調査結果、結果に対する考察をきちんと分けて、順序よく並べてあるので、読んでいて理解しやすいです。イラスト入りなので読んでいて楽しいです。

皆さんが冒頭に書いてくれたこと、とても大切なことです。でも、ほとんどの大人はそのことに気付いていないのかもしれません。どうしたら、一人でも多くの人にこのことを伝えることができるでしょうか。私たちは楽しいゲームを通して、水の惑星地球の水について知ってもらう活動をしています。たくさんある水のなかで、人間が利用可能な淡水はわずか全体の0.8%しかないのだということ。その0.8%が、池、川、湖、地下水、雲、雨、雪、生きものの体のなかなど、私たちの周りで動いていることを分かりやすく解説しています。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

皆さんが馬淵川の水質検査で使ったのはパックテスト、COD、NH4-N、POなど、水の環境調査でよく使われる手法ですね。さて、測定した結果はどうだったのかな。数値で示してくれるともっと理解しやすかったかもしれない。

次回は八戸市を流れる川の神秘的な生きものについても紹介してほしいです。

※化学記号について、ブラウザによっては『 NH4-N 』『 PO4 』の『 4 』が上付きで表示される場合がございます。
下付きが正しく、漆原師範は「下付きが正しいよ!」とみなさんに伝えています。 表記画像


④の地球温暖化について新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

地球温暖化問題を取りあげ、中学生の皆さんの視点から壁新聞を通していろいろとコメントしてくれました。とてもよくまとまっていると思います。地球温暖化の原因、地球温暖化の結果予想される被害、地球温暖化防止のために私たちにできることなど、順序よくまとまっています。読んでいて、なるほど、なるほどと理解が進むと思います。

皆さんは今話題の原子力発電所についても書いてくれました。皆さんが書いてくれた通り、原子力発電所は放射線被害だけではなく、原子炉を冷却するために使った海水、そこへ逃がす熱が膨大な量になることを指摘してくれました。「原発反対」を唱える大人たちも知らない事実ですね。皆さんの分析はとても鋭いです。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

地球温暖化を今以上進めないために、私たちの日ごろの心掛けが必要と書いてくれました。さて、大切な地球環境を守るために、日ごろ私たちにできることは何でしょうか、やらなければいけないことは何でしょうか。そのあたりを次回は鋭く突いてほしいと思います。

海水面が上昇する理由、皆さんは極地の氷が融けることが原因であると書いてくれました。実は、もうひとつ大きな原因があります。地球温暖化と海水面の上昇、さて、もうひとつの大きな原因とは何でしょうか?

⑤の水質調査と水質改善の方法について新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

女性チームらしい、かわいらしい壁新聞ですね。イラストも素敵です。早く中味を読んでみたいなという気持ちにさせてくれます。でも、読んでいくうちに「おっ、中味は濃いな!」と感じてきます。

皆さんは水の環境調べについて壁新聞でまとめてくれました。水環境調査のための6つの基準、そのなかに指標生物(環境を測るモノサシになる生物)について書いてくれているのを読んで、とてもうれしく思いました。水の環境調査で指標生物にまで触れてくれることは少ないからです。

使い捨てカイロを使った水質浄化の実験、その効果を示すとても素晴らしい結果がでましたね。

壁新聞の最後、ほかのクラブの友だち宛てのメッセージを書いてくれました。これを読んだほかのクラブのお友だち、「頑張ろう!」という気持ちになったと思います。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

さて、皆さんが住んでいる八戸市、そこを流れる馬淵川の水質はどうでしょうか。せっかくDO、pH、BODなどを説明してくれているので、これらの測定結果についても知りたかったです。そして測定結果をみたときの皆さんの評価も知りたかったです。

指標生物を基準として馬淵川の環境を調べた結果については、詳しく壁新聞で紹介してくれています。上流(源流付近?)、中流、下流と川下へ向かうにしたがって、そこに住んでいる生きものも変化している様子が伝わってきます。実際に皆さんが調べた結果どんな生きものをみつけることができたのか、そこまで壁新聞に書いてくれるともっとよかったと思います。次号に期待していますよ。

⑥の風の流れ方について新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

皆さんは壁新聞に素晴らしいテーマを選んでくれましたね。読んでいて感動しました。今までにたくさんの壁新聞を読む機会がありましたけれど、「風」をテーマにしたものはおそらく初めてだと思います。残暑が厳しいなかでも、皆さんの壁新聞を読んでいるだけで涼しさを感じてきます。

皆さんの壁新聞を読んで、閉じている窓を開放してくれる家庭が増えるといいですね。私たちが子どもの頃の家は、隙間風といって、扉を閉めていてもどこからともなく風が入ってきたものです(夏に暖房、冬に冷房などとふざけたものです)。そんな私の子ども時代のことを思いださせてくれた壁新聞でした。次号を楽しみに待っていますよ。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

風の流れを知るのに、湿度を指標にして測定したアイディアはとてもユニークだと思います。その場所の室温にせず、湿度を採用したのはどういうわけですか。それを知りたかったです。

温度差があると風が起こる実験、これもユニークです。打ち水はその効果をねらった昔の人々の知恵ですね。
京都町屋の坪庭について、テレビで放映しているのを観る機会がありました。坪庭は、周囲の部屋の風通しを考えた、素晴らしいアイディアなのですね。それに採光についても考えてあるそうです。坪庭に打ち水をすれば、眺めているだけでも涼しさを感じると思います。それに比べて最近の建物は気密性が高まり、部屋の空気が入れ替わることが少なくなりました。

⑦の紙の利用法や減量について新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━━─━─━

壁新聞のテーマで「紙」を選んでくれましたね。目にしない日はないくらい、私たちの周りには紙があふれています。それくらい私たちの生活に密着している紙です。その紙をどうすれば環境に優しい行動が取れるのか、考えてくれたところがとても気に入りました。その着眼点が素晴らしいです。

皆さんの壁新聞は、着眼点がよいことに加え、紙の再利用があまり進まない原因を突き止め、どうすれば再利用率を高めることができるかを考え、実践したところがよかったです。

皆さんが壁新聞の最後に書いてくれたコメント、壁新聞のテーマ探しをしているほかのクラブのお友だちの大きなヒントになりますね。次号に期待していますよ。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・・・

「余り紙」が使われない理由を考え、どうすればより多くの「余り紙」を使ってもらえるか、「余り紙」を使いやすいようにきちんとそろえておく、それだけの動作で再利用率が高まることを示してくれました。説明のイラスト(イメージ図)もとてもわかりやすいです。きちんとそろえた結果、再利用率はどう変化したのか、それも知りたかったです。次号ではそれにも触れてください。

八戸市では資源紙はどのようにしていますか。私が住む東京23区内は、新聞紙、雑誌、段ボールなど、それぞれを分別して排出し、再資源化へまわすように努力をしています。

漆原師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

エコまるjumping.bmpのサムネール画像

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